江戸小染


こんにちは。飯塚です。

夏らしい暑さが戻ってきた今日この頃ですが、
皆さんいかがお過ごしでしょうか?

私は、「仕事以外の外出は映画館のみ」という
とことんインドアな日々を送っています。

本当はコジャレた浴衣を着て花火大会とか行ってみたいのですが、
「出不精・人の多いところが苦手・火が怖い」の三重苦を
未だに克服していないため、花火は室内から見るので精一杯。

線香花火でさえ、「気を抜いたら焼を入れられるかもしれん!」と、
みのもんたさんのファイナル・アンサーのような顔でしか出来ません。


「人類最古の文明」とも言える「火」が未だに怖いとは、
前世に何かトラウマがあるのかしら・・・。
実は「カチカチ山のたぬき」の生まれ変わりとか・・・?

今「チキンなだけだろ」という声が聞こえた気がしますが、
何にせよ、前世は可愛らしい江戸小紋の着物を着た
町娘とかが良かったな・・・。

それで柄の悪い連中に絡まれているところを、
北大路欣也さん演じる銭形平次に助けられたりして・・・。
更には、ドラマ版のオープニング映像みたいに、
縁日で風車を買ってもらったりして・・・。きゃ~♪


シュッ!コツーン!!(おでこに何か当たった音)
「あたっ!こ・・・これは、銭形平次の投げ銭・・・!!」
(助けてもらうどころか成敗されている)

す、すみません・・・。
ちょいと大好きな北大路さん路線に脱線しちゃいました。

えぇと、今日のテーマは・・・そうだ!!
「日本の四季」・「和装」つながりで、
和風の特殊紙についてお話させていただきたいと思います。

過去の記事で、「レザック66」や「ヴァンヌーボ」等の
特殊紙をご紹介させていただきましたが、
今日は日本伝統の「着物」をモチーフにした紙についてお話したいと思います。


写真は、「江戸小染 はな」という紙です。
星のような、金平糖のような小花柄が
可愛いですね。

「江戸小染」は日本の着物の種類のひとつ、
「江戸小紋」をモチーフにした紙です。

ちなみに「江戸小紋」とは、
上下の方向に関係なく細かい紋様を入れ、
遠くから見たときに無地に見えるように
染色した着物のことです。

江戸時代、「質素倹約」を命じられていた諸大名が、
御上の機嫌を損ねずにおしゃれを楽しむために編み出した染色技法で、
日本独自の風土をさまざまな紋様で表現しています。

「江戸小染」は、そんな「江戸小紋」の紋様を
エンボス(浮き出し)加工で表現した紙で、
封筒や挨拶状を「和」の雰囲気で作りたい時に用いられたりします。


2つ目の写真は、「江戸小染 うろこ」です。

こちらは、夏空に広がる雲をイメージした
紋様で、細かい三角のポコポコが
何とも言えない可愛らしさ。
まさに「鱗雲」といった感じですね。


最後は、「江戸小染 かすみ」。

こちらは春の昼時にたなびく霞を
イメージした紋様で、大和絵で
よく描かれる雲の形に似ています。
『源氏物語絵巻』等で、場面転換を
示す際によく描かれている形ですね。

いかがでしたか?
和風の紙というと、その独特の手漉き感や
友禅和紙のような豪華な柄を
イメージしがちですが、
「江戸小染」シリーズのように、素朴だけれども
ポップな可愛らしさを持つ紙もあるのですね。

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